パレスチナ旅行記 〜Part.5 ベツレヘムの教会〜
ベツレヘムの一番の見所は、誕降教会(Church of Nativity)だろう。
ローマ帝国期の339年に、その洞窟の上に建てた教会が降誕教会である。
外観↓
教会は街の中心にあるのだが、
世界中から来た、熱心なキリスト教信者で溢れている。
南米・アメリカ・ヨーロッパ・アジアの順に、来訪者が多かったように感じる。
(今回アジア人は見なかったが、たまに韓国人が来ると言っていた)
そのためか、お土産屋さんで働く人はほとんどスペイン語を話すことが出来た。
私も午前中のまだ涼しい時間に、
2時間ほどかけて、ゆっくりと見学に行った。
教会の中は、煌びやかなステンドグラス等があるわけでなく、
以外と簡素なつくりであった。
高い天井に、ローマ式の柱が回廊に並ぶ。
そしてあちこちで、 多くの訪問者を連れたガイドが教会の説明をしている。
訪問者は興奮しているように見えた。
イエスが生まれた洞窟へは、階段を使って地下に行く。
地下には更に多くの訪問者がいて、何か熱気を感じた。
おそらく牧師さんが、ロウソクを持って賛美歌を歌っている。
人は、イエスがまさに生まれたと言われる洞窟の床を触り、祈りを捧げる。
「Do not push」
と呼びかける声が度々聞こえた。
何人かの人は、感激のあまり涙を流していた。
どういう感情なのか、想像することもできなかった。
「喜び」の感情なのだろうか。それともまた別の感情なのだろうか。
日本という宗教を強く意識することがない国で育ったので、
宗教にあれほど熱心になれる事が、とても不思議に感じる。
そして、とても興味がそそられる。
地下を出て、私は中庭でしばらく座っていた。
何かうまく言葉では表現できないが、
信仰の強さ・力を感じ、圧倒されていた。